あたしと彼と白いキャンバス
「ごめんね。うるさいだろこいつ」

「え、うるせーの!? 俺様傷ついた!」

「まあでも良いやつだから」

「やだ! それってウワサのツンデレ!? 千里大好きー」

「しんたろ、気色悪いから死んでいいよ」


ふたりのやりとりはまるで漫才だ。

新太郎先輩がよく喋るからだろうか、篠宮先輩もいつもより口数が多い。


ついて行けないあたしに気付いて、篠宮先輩は咳払いした。



「えーと、なんだっけ。…ほら、お前がいると話が纏まらなくなる」

「俺のせいにすんなよ馬鹿千里」


仲良しなんだなあ、と思う。

だから話が進まないんだけど。
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