あたしと彼と白いキャンバス
「待ってないよ」

「よかったー。ってか、家ほんと近いんだね。あたしのほうが先かと思ってたのにー」

「うん。学校に近いとこに部屋借りたから」


あたしの言葉を聞いて、志乃は目をぱちくりさせた。


「えっ。結ちゃんもしかして一人暮らし?」

「うん」




――少しだけ間が空いてから、


「ええー! すごいよ! 羨ましいー!」


志乃はあたしの手を握って声を上げた。

あたしは大きなリアクションにちょっとビックリした。
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