あたしと彼と白いキャンバス
同じ女子高生だというのに、この違いはなんなんだろう…。


「全然大丈夫。すごい可愛いよ」

「ほんと? えへへー」


ファンデもチークもマスカラだってばっちりな可愛い顔を前にして、

化粧水オンリーな自分を殴りたい気持ちになるのだった。




ふたりで電車に乗って数分。

降りた駅の前で、ふたりの先輩と合流する。


「あー、来た来た。君が志乃ちゃん? 俺、新太郎ーヨロシク☆」

「あ、志乃です。新太郎先輩、よろしくお願いしますっ」


握手なんかしている初対面のふたりを眺める、あたしと篠宮先輩。
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