あたしと彼と白いキャンバス

ちらりと篠宮先輩を見る。

目が合って微笑まれた。



ノンフレームの眼鏡。

ロングのトレンチに細身のジーンズを合わせたシンプルな格好は、

大人っぽく清潔感があって先輩によく似合っている。



「その眼鏡、伊達なんですか？」

「うん。しんたろが『眼鏡かけた千里はエロカッコイイ』って言うから。どう？」


ううう。

確かに真面目そうな見た目なのになぜかエロイ雰囲気が漂っているけども。

あたしに聞かないでほしい。


「エロカッコイイ、を狙って眼鏡かけてるんですか」

「そうだよ」


当然のように答えるな。