あたしと彼と白いキャンバス
そのあと、4人で喫茶店に向かう。


「あっ」


道すがら、新太郎先輩が声を上げた。


「はるなちゃんだ!」


一瞬、誰のことを言ったのかわからなかったけれど。

前方から歩いてくる人物を見つけて理解する。


美術部顧問の藤原はるな先生だった。


新太郎先輩は、はしゃぐ子供のようにはるな先生のもとへ駆けていく。

それに続いて志乃もはるな先生のもとへ走った。


「あらあ。志乃さんに新太郎くん、偶然ねえ。デート?」


はるな先生ののんびりした声が聞こえてくる。
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