あたしと彼と白いキャンバス
「清く正しくダブルデート中、なんちって。はるなちゃんは?」

「先生は猫カフェに行ってきたの。可愛かったわあ、猫ちゃん」


うーん。

はるな先生はよくも悪くもいつも通りだなあ。



…て、あれ?

篠宮先輩がいない。

今まであたしの隣にいたのに。


辺りを見回してみると、先輩はすぐそばのコンビニの中にいた。

雑誌の前をうろうろしている。


「おーい、はるなちゃんが喫茶店で飲み物奢ってくれるって!」


新太郎先輩があたしのほうに振り返ってぶんぶんと手を振った。
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