部活の天使
マネージャーの仕事編
「なんでわたしなんですか？」

それはほんとに素朴な疑問だった。

なんで私なのか？

その質問に黒髪の男の人は少し考えてからこう言った。

「う～ん・・・君みたいな子は珍しいからねぇ。」

・・・？

・・・・？？

ほんとによくわからない

「それが理由ですか？」

「うん」

「珍しいって？」

男の人はフッと笑って、

「俺がゆうのもなんやけど、俺たちに近づいてくる女は大体恋愛感情をもってくる女が大半なんやよ。やから俺たちはマネージャーを募集してなかったんやけど君は俺らを顔でみる女の子やなさそーやしね。」

なるほど・・・

まぁ、この人たちならそうなるだろう。

「やっぱり他の部活に行きたい？」

「うっひゃあ！！」

突然後ろから肩をたたかれて思わず変な声が出た。

振り返ると朝の可愛い男の人がいた。

「やっ！しばらく！」

そういいながら男の人はにっこり笑う。

可愛い・・・

そう思っていたら、

「無理しないで自分の意思できめろ。」

そう言ったのは碓井拓未で、

「ここのマネージャー、やってみたいです。」

気付いたらそんなことを言っていた。

「そかそか、じゃあ明後日くらいからきてくれん？」

「え？あっ、はい」

そういうと黒髪の男の人は今までの笑顔とは違うちょっとだけ柔らかい笑顔をみせた。

「じゃあ、明後日からよろしくな。」

声のしたほうを向くと今まで少し不機嫌そうな顔をしていた碓井拓未が柔らかく優しく笑っていた。

「こちらこそ、よろしくお願いします。」

私も微笑み返した。


< 7 / 249 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop