私とあなた。
保健委員が面倒という理由だけなの?
それとも…。
私が嫌なのかなぁ。
自己嫌悪に陥りかけた時、
私のすぐ後ろから声がした。
「じゃぁ、俺やります」
「…!!」
次の瞬間女子たちの凄まじい殺気を感じた。
「…さ、斉藤さん!私と代わって!!」
「あたしとよっ!」
「わたしとぉー!!」
「お、おい、お前ら…」
「斉藤さーんっ!!」
こうなると、もう先生にも手がつけられない。
先生も困惑した表情だ。
と、その時―――。
「黙れ、うるさい」
坂田君が一声発するとあれだけの女子が一瞬でしーんとなった。
「俺は、うるさいやつは嫌いだ。」
一言言って、またさっきの本を読み始めた。
騒いでいた女子たちはしゅんとうなだれている。