私とあなた。
それから10分ぐらい私は目を冷やした。
だいぶマシ…かな?
鏡で見ると、大分よくなっていた。
「…そろそろ帰りのHR始まるな」
坂田君はまだ一緒にいてくれたのだ。
「…うん」
「行くぞ」
ぱっと私の手を取ると立たせてくれた。
そんなこと普通はしてくれる人なんていないのでドキドキしてしまう。
私がどうしたらいいかわからないで困惑していると坂田君は「あっ!?」といきなり大声をあげて手を放した。
「わ…悪ィ…」
また真っ赤になりながら謝ってくれた。
「大丈夫!…それはともかく、付き合わせちゃってごめんね」
と私も謝ると、
「斉藤は悪くない。俺が一緒にいただけだし」とぼそりと言った。