私とあなた。
「ねー、佐藤さん?だっけ?優輝知らない?」
「さ、斉藤です…坂田君はあっちに行きました…。」
「ありがとー!佐藤さん♪」
…いやがらせなのか彼女の性格なのかは分からないけど。
気を取り直し、校門からてくてくと教室まで歩いた。
クラス表の前は苦手。
人が多くて、ホントにダメ。
それでもなんとか人の間に入ってクラス表を見た。
2年A組に私の名前を見つける。
ここが今日から私のクラス…か。
他のクラスのメンバーも確認しようと、視線を私の名前のすぐ下に移した。
「…え?」
見間違いかと思った。
でも確かに書いてある。
『坂田 優輝』
ウソでしょ…。