私の彼はヤンキーくん


「ったく、何なんだよお前。」



男の子は困った顔をしていた。


知らない人に迷惑かけちゃだめ、だよね?



「ご…ごめっなさい…。」


「あぁー、うん。」



私と男の子の中に沈黙が流れた。


すると校舎から葵の声がした。



「果歩ー、果歩ー!!」



裏庭にいる私を見つけて


葵が近づいてきた。



「ごめんね、果歩。」


「ううん。わたしこそ…」


「果歩があんなに走るのが速いとは思わなかった。」



そうだよね、あんなに怖がったから


ビックリするよね。


…って、葵なんて言った?


走る方??



「果歩って見た目的にお化け苦手そうじゃん?
 だからお化けが苦手っていうのはわかってたんだけど、あの足の速さは意外だったー。
 私、追いつけなくて見失っちゃったもん!(笑)」


「あはは~」



私、昔っから急激にやばい時は


すっごい走るの速いってお母さん言ってたかも。


運動会とかはそうでもないんだけどな~。
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