ある日モテ期がやってきた!!~愛されすぎてどうしよう~


ユウと話していた犬太郎が、本当の啓介くんなのかな……。


「結城とメールしてる時のあいつは、“自分”をちゃんと見せてたんだな。
自由な世界で誰かに邪魔されることもなく、結城との時間を楽しんでたんだ」


……啓介くんは、青山や犬飼くんといつも楽しそうに笑ってる。
だけど常に二人を気遣い、自分のことは二の次で、「それでもいい」と過ごしてきた。

だけど啓介くんは……「ユウ」と話してた犬太郎は、違う姿で、自分をしっかりと私に見せていた……。




「なぁ結城。 お前は、啓介が後ろに下がった状態を放っておくのか?」


……啓介くんは、犬飼くんを気遣い、そして私をも気遣っている……。


「結城」


私は、どうすれば……。


「お前が好きなのは、誰?
自分の気持ちに、ちゃんと気付いたんじゃなかったのか?」


私の、気持ち……。


私が好きになったのは、誰……――?


< 216 / 266 >

この作品をシェア

pagetop