ある日モテ期がやってきた!!~愛されすぎてどうしよう~


………

……




そして、何もないまま更に2日が経ち……日曜日になった。

啓介くんの携帯に電話をかけてみるけれど、青山の時と同じように、すぐに切られてしまう。


私たち、もうこのまま話せないのかな……。


「私のことをずっと好きでいてくれる?」なんて、あんなことを聞かなければ、私たちはこんなことにはなっていなかったよね。

現実の世界ではただの友達だとしても、メールの中では恋人として居られる。

何も言わずにそれに従っていれば、今ほど苦しくはなかったはず……。


啓介くんの想いに従っていれば、少なくともメールでは、啓介くんと繋がっていられていた……。




「……啓介くん……」


会いたいよ。
声が聞きたいよ。

そばに、居てもらいたいよ……。


胸がズキズキ痛んで苦しい。


……もう、どうすればいいかわからない。

メールを送ったって返事はないし、電話はすぐに切られてしまう。

ずっとずっと我慢してきたけれど、でも、もうダメだよ……。

涙が、今日は止められない。


「……もう無理だよ」


なんの連絡もないままに待つなんて、そんなの、もう無理だよ……。


「啓介くん……」


携帯の画面に表示されている啓介くんの名前を見つめて、そして、いくつかのボタンを押す。


私が今伝えたい、たった一つの言葉……。




【 会いたい。 】




その想いを、メールに託す。


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