絶えぬ想い、君に


今日の弁当は、俺の分も乃亜の分も慎吾の分も池内の分も、ぜーんぶ俺が作った。



やっぱ乃亜に付き合ってもらっちゃったからね。



それくらいはしないと…って思いまして。



まぁ、だから朝時間なくなったんですけど。



びっくりだよ、ちょー弁当デカいもん。



重箱じゃないけど、そんくらいの勢いだよね。



「いただきまーす。」


「いただきます。」



池内と慎吾が弁当を口にした。



「どうよ、俺の手作り。」


「…おいしい!!すごい!!氷野くん!!」


「へぇ~、うまいじゃん。」



…何その慎吾のそっけない言い方。



ま、池内にはめっちゃ“おいしい”連呼されたし、いっか。



「いただきまーす。」


「乃亜、ちゃんと手拭いた?」


「ふいたよー?」


「…拭いてないじゃん。ほら、ちゃんと拭いて。」



乃亜の手をウェットティッシュで拭く。



…ってかなんで拭いたって小さなウソをつくの、この子は。



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