絶えぬ想い、君に
それは家に帰ってからも変わらなかった。
もう池内はいないから目で追うことはないけど、なんか考えてしまっていた。
菜緒と乃亜以外の女のことを、考えることなんて菜緒がこうなってから1度もない。
好きとかムカつくとか、どんな感情でも考えなかった。
なんでだろ、急に。
…なんか…やだな。
考えたくない。
そう思いながらも、なぜか頭に浮かんだ。
なぜ考えてしまうのかわからない。
だけど、考えてしまう。
でも菜緒以外の女を考えてしまう自分に嫌になる。
ただ、その繰り返しだった。
この日は。