絶えぬ想い、君に
5:消えないもの
Good-bye
「おはよう、氷野くん。」
「あぁ、池内。おはよ。」
一昨日遠足があって、昨日は学校が休みだった。
一昨日は遠足から帰って、なぜか池内のことが気にかかったけど、昨日は特にそんなことはなかった。
ちょっと頭に浮かぶ時もあったけど、でも一昨日ほどではなかった。
…なんだったんだろうね。
今池内が目の前にいて、俺に挨拶してきたけど、特に何も思わなかった。
…よけーになんだったんだろうね。
まぁ、いいけどさ。
よくないよね、ホント。
この日、俺の右斜め前に座ってる女子が、なんだかやけに落ち込んでいた。
特に用がなければ喋ることもないから、関わりがあるわけではないけど。
でも友達に「大丈夫?」「元気だして!!」ばかり言われていて、わかりやすいくらいに落ち込んでいた。