絶えぬ想い、君に
おばあちゃんが何を言いたいのかわかって、言葉が出てこなかった。
何て返していいのか、わからなかった。
「高校3年生なのよ?京平くんは。女の子とデートしたり、みんなしてることでしょ?おばあちゃん、京平くんのこと縛ってる気がして、申し訳ないのよ。乃亜の面倒もそうだけど…」
「……」
「もう、京平くんは十分、菜緒のこと想ってくれたわ。」
「……」
何も言えなかった。
こんなこと言われると思ってなくて、おばあちゃんがそんなこと思ってたなんて想像もしてなくて。
頭が混乱していた。
「菜緒が高校生活送れなかった分、京平くんには楽しんでほしい。」
「…菜緒じゃない人とってこと…?」
俺がやっと出た言葉を聞くと、おばあちゃんは黙って小さく頷いた。
そんなおばあちゃんの目には涙が溜まっていた。