絶えぬ想い、君に
「にぃに?」
「ん?」
「どーしたのぉ?」
「ううん。どうもしないよ。」
おばあちゃんちを出る時には、もうすっかり夜になっていた。
暗くなった道を乃亜と手を繋いで歩いてると、どんどんどんどん苦しくなった。
「あ、おかえりなさい。」
「ただいまー!!」
母ちゃんの出迎えに乃亜が元気よく返した。
「もうすぐお夕飯出来るから。」
「悪い。ちょっと今いい。」
「調子悪いの?」
「ううん。でも、今食べる気になんない。後で食べるから、先に乃亜と食ってて。」
自分の部屋で、ただ1人でボーッとしていた。
でも実際は何も考えずにボーッとなんて出来てなくて。
1点をボーッと見てても、苦しくて苦しくて仕方なかった。