絶えぬ想い、君に


でもきっと慎吾がいてくれてよかったような気がする。



おばあちゃんに言われて、1人で行く勇気はまだなかった。



菜緒の病室に着いて、ドアを開ける。



おばあちゃんは今日はまだ来てないのか、昨日と花が同じだった。



そして菜緒も何も変わらず、同じだった。



「よぉ、内田。」



慎吾が菜緒に向かって言った。



……



「…菜緒……」



菜緒に会って、急に胸がより一層苦しくなった。



苦しくて苦しくて、つらかった。



そして一気に涙がこみ上げてきてるのがわかった。



「俺、喉乾いたから下で何か買ってくるわ。」



たぶんそんな俺に慎吾も気付いて、病室を出て行った。



菜緒と2人になって、ベットの隣の椅子に座った。



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