絶えぬ想い、君に
6:王子様になれたら

Confession



結局、菜緒と別れたのか別れてないのか、よくわからないまま数日が経った。



慎吾と菜緒の病院に行った日、俺は何も菜緒に言えなくて、どうしていいのかわからなかった。



菜緒に会えばわかる気がして行ったけど、菜緒に会えば会うほど迷いが大きくなる。



でもあの日が最後だという気持ちは…、どこかにあった。



今、俺は菜緒の彼氏ではないのかって聞かれると、なんて答えていいのかはわからない。



でもたぶん、違うんだと思う。



俺の中でもう彼氏ではないっていう明確なものがあるわけではないんだけど、でもそんな気がする。



あの日から、毎日は病院に行ってない。



っていうかほとんど行ってない。



毎日行ってたし、行きたいとは思うけど、行ったらもっと苦しくなる気がして怖かった。



< 137 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop