絶えぬ想い、君に
「今日は里佳お姉ちゃんが来てくれたから、早く支度しておいで。」
「うん!!」
スキップなんだか小走りなんだか、よくわかんない歩き方で教室に戻って行った。
「あ、のあのにぃちゃん。」
「おぉ。」
いつものあの子がまた俺に気付いた。
なんでかなぁ。
毎日だよ、ほとんど。
そして毎日、第一声は「乃亜の兄ちゃん」。
ま、かわいいよね。
「のあのにいちゃんのかのじょー?」
池内と俺を交互に見て、そう言って来た。
「残念。彼女じゃないんだな。」
「かのじょいないのー?」
なんとも空気の読めない質問が返ってきた。
ま、俺の今の状況なんて知るわけないし、仕方ないけど。