絶えぬ想い、君に


そう言われればすぐにわかった。



あの子に聞かれたこと。



「彼女いないって…」


「…うん。別れたんだ、たぶん。」


「え、どうして?」


「まぁ彼女が目ぇ覚ましたわけじゃないから、本人と別れるって決めたわけじゃないんだけどさ。」



池内の家に向かいながら、菜緒のことを話した。



池内はもう俺の彼女のことも、乃亜のことも知ってるし、いつかは話さないとなって思ってたから。



別れた理由も。



やっぱ別れたってだけじゃ、気になるだろうし。



おばあちゃんとのことも。



俺のことも。



「消えてくんだよ、思い出とか。」


「思い出?」



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