絶えぬ想い、君に
なんだか、すげぇ泣きたくなった。
っていうか、涙が出そうになった。
なんでかはわからないけど。
それからずっと俺達は何も喋らなかった。
喋ることがないとか、何て言っていいのかわからないとか、そういう感じではないけど。
「ありがとう、送ってくれて。」
「ううん。こっちこそ、ありがとう。」
池内の家に着いて、俺は来た道を戻った。
「氷野くん!!」
少し歩いたところで、池内に呼び止められた。
振り返ると、俺のところに走ってきていた。
「どした?」
「あの…。」
「ん?」
「こんな時に言うのって変だし、狙ってたみたいで嫌だけど…」
「何が?」