絶えぬ想い、君に


「菜緒…?」



久し振りに触れた菜緒は、毎日来てた頃と違って冷たかった。



菜緒、寒いの?



でも今日、どっちかっていうと暑いよ?



なんでこんなに冷たいの…?



菜緒からふと目を逸らして、そのまま目線を上に向けると、菜緒と繋がってる機械があった。



いつも、菜緒の心臓の動きがわかる線がモニターに映っていた。



俺の声に応えてくれることはないけど、ちゃんと生きててくれることがわかる。



だけど、今日はその機械も違う。



なんで?



なんで線がないの?



なんで数字が出てないの?



なんで何も映ってないの?





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