絶えぬ想い、君に
8:もう、僕は
Darkness
ピーンポーン。
「京平…おかえり。」
病院にどれくらいいたんだろう。
時計も見てないし、よく覚えてない。
ただ、もう帰った方がいいって言われて、家に帰って来ただけなんだけど…
俺、歩いてきたのかな。
何も覚えてないや…
「……ただいま。」
心配そうな悲しそうな顔をして俺を出迎えた母ちゃんに、そう答えた。
「おかえり、京平。」
同じ様な顔をして、リビングから親父が出てきた。
帰り早いんだな。
今日は病院から電話して、母ちゃんに乃亜の迎え行ってもらった。
行く気がしないとかそんなんじゃないけど、動かなかったんだ、足が。
電話で俺の様子が変なのに気づいたらしく、どうしたの?って聞いてきたから、今日あったことを伝えた。