絶えぬ想い、君に
「にぃにー!!」
何も知らない乃亜が嬉しそうに奥の部屋から出てきた。
「おかえり、にぃに。」
「ただいま…ごめんな、今日迎え行けなくて。」
「ううん!!にぃに、いっしょにあそぼー?」
「……ごめん、俺勉強しなきゃいけないんだ、だからパパとテレビ見てて?」
「…わかったぁ。」
「ごめんな。」
乃亜の頭を撫でて、2階の自分の部屋に向かった。
ちゃんと笑えてたかな、今。
乃亜には普通に接したかったんだけど、明らか普通じゃない気がする。
気力が出ないってこういうことを言うのかな。
力が出ないってよく言うし、聞くけど、ホントに力が出ない時ってこんな感じなんだ。