絶えぬ想い、君に
菜緒の主治医の先生から、菜緒の死因は聞いた。
ほとんど聞いてなかったっていうか聞けるような心の状態ではなかったけど、なんとか部分的には覚えてる。
もちろんそこに俺は関係ない。
でも少なくとも俺がちゃんと菜緒の傍にいれば違ったかもしれない。
今でも生きていたかもしれない。
そう思うと自分が自分じゃなくなるくらい、気が変になりそうだった。
自分で自分を責めるけど、それじゃ足りなかった。
自分でどうしていいのかわからない。
デカい声で叫びたいような気分だけど、何て叫べばいいのかもわからなくて、どうしようもない。
目の前に見える景色の全てに色がなくて、自分の心にも色がなくなったような気がした。