絶えぬ想い、君に
Heaven
少し蒸し暑い日に、あんまり慣れないスーツを着る。
就職活動するわけじゃない。
そういう用の服装じゃない。
「おばあちゃん…。」
「あ、京平くん…。乃亜、大丈夫?」
「うん。大丈夫だよ。今日は友達に預けてきたから。」
「そう…。申し訳ないね、お友達に。」
「おばあちゃんは、大丈夫?」
「うん…。」
今日は、菜緒がいなくなる日。
菜緒の葬式。
俺が1番迎えたくなかった日。
時間が過ぎてほしくない。
でも、俺がそんなこと言ってはいられなかった。