絶えぬ想い、君に


でも、菜緒がいない世界で無理してなきゃいられないなら、なんであの時、菜緒から離れたんだろう。



自分のしたことがわかんないよ。



俺はこの3年間、後悔ばっかりだった。



あの時俺が遅刻してなければって。



俺が事故に遭ってればって。



でも、後悔はデカくなるだけ。



菜緒がいなくなって俺に残ったのは、後悔だけだよ。









喪服から目を逸らして、ベットに横になった。



眠いわけでもないけど、目を閉じた。



瞼の裏側に見えたのは、花を添えた時の最後の菜緒の顔だった。



初めて見た、菜緒の顔。




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