絶えぬ想い、君に
こんなこと言うと、自分を不幸な人間だって言ってるみたいで嫌だけど、生きる希望なんてなかった。
菜緒と別れた奴がこんなこと言う資格ないけど、でも、ホントになかった。
目の前が真っ暗で、明日が見えなくて。
後悔に押しつぶされそうで、怖かった。
俺が菜緒を死なせたんだから、俺が死ぬしかないと思った。
菜緒に会って、ごめんねって言いたい。
だからもう、死ぬしかないと思った。
でも、出来なかった。
死ねなかった。
この半年の間で、死ねない理由、生きてなきゃいけない理由を、見つけてしまった。
見つけるのはいいことかもしれない。
でも、なんだか悲しい。
菜緒がいない世の中で、俺だけが生きてるのは、悪いことのように思えた。