絶えぬ想い、君に


だけど、生きるしかない。



俺には乃亜がいる。



乃亜を置いて、1人で死ぬことは出来なかった。



親もいなくて、たった1人の家族にも死なれた乃亜を、1人にはできない。



俺までいなくなったら、誰が乃亜の家族でいてあげられる?



そう思ったら死ぬなんて出来なかった。



母ちゃんや親父のこともそう。



俺のわがままで乃亜までこの家にいさせてもらって、たくさん迷惑かけたり心配かけたりした。



母ちゃんと親父にとって、たった1人の子供である俺が、親より先にいなくなることは、出来ない。



それに、俺を心配してくれる人がいる。




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