絶えぬ想い、君に


事故から1年半が経った今でも、俺の中で後悔は消えなかった。



あの時俺が遅刻してなければ…



俺が菜緒のとこに走ってれば…



そう考えてばかりだった。



だから、せめて俺が…



菜緒が何よりも大切に思ってた乃亜ちゃんを、俺が守ろうって思った。



菜緒が守れない分、俺が。



そのことを菜緒のおばあちゃんに伝えた。



もちろん自分の親にも。



おばあちゃんは、快諾してくれた。



自分も体が強い方じゃないからって。



京平くんならって言ってくれた。



たぶん乃亜も京平くんといたいだろうしって。



俺の親も俺の気持ちをわかってくれたのか、許してくれた。



俺の親も菜緒のおばあちゃんには会ったこと何度もあるから。



だけど、俺がおばあちゃんちに住むのはやっぱり無理で、親もそれは反対したから、乃亜ちゃんがうちに住むことになった。



そして俺が高2になって、乃亜ちゃんが幼稚園に入園したと同時に、乃亜ちゃんの俺んちでの生活が始まった。


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