絶えぬ想い、君に
きっとホントに、この家に慣れたのかもしれない。
だけど、俺は慣れたくない。
この生活には慣れたくない。
もちろん乃亜が俺んちにいるのは構わないし、大歓迎だけど、慣れたくない。
たぶん慣れるってことは、菜緒が眠ったままの生活に慣れるってことだから。
そうは思うけど、やっぱり人間には慣れが出る。
嫌だよね。
慣れって。
「はーい。もしもーし。」
「あ、慎吾?俺。」
「おぉ。」
「俺さ、明日学校休むからさ。カンさんに聞かれたら言っといて。」
「はぁあ!?ずりぃ。サボりかよ。」
「ちげぇっつーの。明日乃亜の幼稚園行かなきゃいけねぇんだよ。」
「何、幼稚園で呼び出し!?」
「違うって。なんつーの?授業参観じゃないけど、そんな感じのやつ。」
「へぇ~。俺も行っていい?」
「わけわかんない。無理。」