絶えぬ想い、君に


次の日、結局母ちゃんと行くことになった。



「来なくていい」って言ったのにさ、「あんた1人じゃ不安だよ」だって。



何が不安なんだよ。



幼稚園に行って、普段乃亜が過ごしてる教室?に通された。



その部屋にあるものは、いろんなものが小さくて、なんだか可愛らしいものばかりだった。



イスも何も。



「あー、のあのにぃちゃん。」



いつも乃亜を迎えに来ると話しかけてくる男の子が、また話しかけてきた。



なんでこうも、毎日見つかるかな。



「おぉ。」


「きょうは、みみすくなーい。」


「耳?あぁ、今日はね。」



ピアスのことを言ってるらしい。



やっぱ今日はさ、送り迎えよりいろんなお母さんとかに会うわけだし、中入るわけだからさ、ちょっと控え目にしといた。



つーか、母ちゃんがそうしろってうるせぇからさ。



でも、そんなに劇的な変化はないはずなのに、なんでこの子は気付くんだろ。




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