絶えぬ想い、君に
「氷野京平(ヒノ キョウヘイ)」
「んー。」
「村田慎吾(ムラタ シンゴ)」
「はーい。」
出席を取り終えて、新学期っぽくNEW教科書が配られた。
正確には、前に置いてあって自分で取りに行く。
配ってくれよ。
めんどくさ。
絶対カンさんが楽な方法にしてんじゃん。
「慎吾。」
そのカンさんが慎吾を呼んだ。
……
「カンさんが英語の教科書が届いてないから、取ってこいだって。」
カンさんのとこから戻ってきた慎吾が、なぜか俺にそう言った。
「へぇ。行ってらっしゃい。」
「ちげーよ、お前も。」
「えー。」
「あ、慎吾!!…のテキストもだぞ!!」
「んあ?今何のテキストっつった?」
「英語じゃね?つーかそんな持てねぇし。」
「私も行くよ。」
そう言って、鈴木も一緒に取りに来てくれた。
あと、鈴木の友達も。