絶えぬ想い、君に
ブーブーブーブー。
ジャージのポケットに入ってるケータイが震えた。
「おぉ、京平か?」
親父だ。
「あと10分くらいしたらこっち出るけど、大丈夫そうか?」
「おぉ、平気だよ。また着いたら電話して。」
「おぉ。」
電話を切って、さっき始まった一種目目の競技を眺める。
「何、誰か来んの?」
「あぁ、親父。」
「え、おじちゃん見に来んの?」
「ちげぇよ。見に来るわけねぇっつーの。」
「ふーん。」
慎吾とテキトーな話をしながら1種目目の競技を見てはいるけど、3年が出てるのじゃないし、ずっと見てる気にはならない。
つーか俺、しばらく出るのないんですけど。
やばい。
眠くなってきた。