絶えぬ想い、君に


「池内じゃん!!同じクラスだったんだ。」



慎吾はその鈴木の友達と去年同じ委員会だったらしく、3人で盛り上がっていた。



俺は初めて見たな、この子。



教科書と、たぶんこれであろうテキストを持って、また教室に戻る。



「あの、氷野くん。」


「ん?」



鈴木の友達が話しかけてきた。



「あ、あの、よろしくね。」


「おぉ。よろしく。池内さん…だよね?」



さっき慎吾がそう呼んでたのを思い出した。



「うん。」



あれ?



なんか緊張してる?



人見知りなのかな。



「池内…なんて言うの?下。」


「あ、里佳。池内里佳(イケウチ リカ)。」


「へぇ。里佳ちゃんか。俺、氷野京平。」


「うん、よろしくね。」


「おぉ。」


「うわー、今の京平の発言めっちゃナンパっぽーい。」



隣にいた慎吾が入って来た。



「なんで?」


「“へぇ。里佳ちゃんか。”ってとこ。」


「はぁぁぁぁあ?????」


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