のんびりッ子にて脱力を。

「そのまま帰んの??」


『それ以外に何がある。』


堂々と言い切れば、盛大にため息をつかれた。



「オレ、傘あるけど、入ってく??」


『いいよそんな。
もう濡れて帰るって決心したし。』


こいつのせいでもう一回気合い入れ直さなきゃじゃんか。



隣からは2発目のため息。

今度は呆れた視線付きだ。



「もう聞かない。

入ってけ。命令。」



…なんと理不尽な。


『要の命令なんて聞かねーし。』


「…人が折角親切にしてやってンのによぉ。

ほら、行くぞ。」



グイッと引っ張られる右手に引きずられ、要が開いた傘の中に入れられた。



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