のんびりッ子にて脱力を。

逃げればよかった。


目をそらして、教室まで走れば良かったのに。



「亜美ちゃん。
俺と付き合って。」


下から至近距離で覗き込まれ、真剣な目に撃ち抜かれる。



断れない、抗えない。



そう感じてしまったのはなんでだろう。



わからないけど、確かにあたしは首を縦に振った。



直後の笑顔に胸が鳴ったことは、一生内緒にしようと心に誓った。



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