本当はずっとキミだけを…。
心は目の前の光景に傷ついてるのに、あたしの体は高津くんから抱きしめられた温もりを思い出しては
その温かい腕の中に、もう一度抱きしめられたいと求めていた。
───昼休み、高津くんから抱きしめられた後、あたしはもう少しで、心を全部高津くんに奪われそうになった。
高津くんの言葉に縋りたいと思うあたしがいた。
あたしは、自分で思っているよりも弱くて…愛を求める人間だったのかもしれない。
高津くんの温もりに包まれながら、そんな事を思っていた。