本当はずっとキミだけを…。
「覚えてないの?あんた、熱出して倒れたんだよ」
「熱…?倒れた…?」
体をゆっくりと起こそうとしたけど体に力が入らない。
「ほら、ゆっくりと起きるのよ」
お母さんに支えられながらようやく上半身を起こすと頭がクラクラしてきた。
「喉、渇いたでしょう?ほら」
ポカリのペットボトルを受け取り口に一口含みゴクリと飲み込むと、冷たいポカリが渇いた喉をじんわりと潤し、体中に巡っていくのを感じた。
「ありがとう…なんか、生き返った気がするよ」
「なに言ってんの?」
しょうがないわねと、お母さんが安心したように微笑んだ。