本当はずっとキミだけを…。
戸惑い
大輔くんのアパートの前で泣き崩れたあの日から数日後の学校の教室。
「おはよう、梨華。もう風邪大丈夫なの?」
自分の席に鞄を置いたあたしに沙羅が心配そうに声をかけてきた。
「うん。ごめんね沙羅。心配かけて。もうスッカリ良くなったよ♪」
雨に濡れて風邪をひいたあたしは、数日熱を出して一週間学校を休んだあと、今日からまた元気に学校に通い始めた。
今日からまたいつもと同じ日々が始まる…
そう思いたかったけど───…。