本当はずっとキミだけを…。
「うん。ごめんね、もう平気だよ」
ニコッと明るく笑った。
「そっかぁ。じゃあ、またメールするね」
「うん」
「じゃあ」
「うん。じゃあね」
また、あとでと笑顔で右手をヒラヒラさせて去っていく高津くんを笑顔で見送ると
「ねぇ…高津くんとなんかあった?」
少しニヤリと微笑みながら沙羅が聞いてきた。
「あ、うん…そのことなんだけどね…」
昼休みが終わりに近づき人通りが多くなった廊下の片隅に沙羅の手を引いて連れていき
「実は…今度の土曜日に高津くんとデートすることになったんだ…」
沙羅の耳元に小声で言った。