本当はずっとキミだけを…。
この日の放課後。
彼氏と一緒に帰ることになった沙羅にバイバイをしてたら
「梨華ちゃん」
廊下側の窓から高津くんが顔を覗かせておぉーいと手を振っている。
「高津くん…」
「ラブラブだね。梨華。高津くんと仲良くね」
ニヤニヤしながらイタズラっぽく言った沙羅。
「もう、いいから。早く行きなよ。先輩が待ってるよ」と沙羅を見送った。
「じゃあね、またね」と右手をヒラヒラさせて帰る沙羅と入れ違いに
「梨華ちゃん」
高津くんが教室にやってきた。