本当はずっとキミだけを…。

「高津くん、どうしたの?」


「どうしたのって、一緒に帰ろうって迎えにきたに決まってるだろう」



高津くんの言葉に、胸がキュンと鳴るのはあたしが、高津くんに惹かれている証拠かもしれない。




「どうしたの?帰ろう」



うん?と微笑む高津くんに「うん」と頷いて帰ろうとした時だった。



「高津!!お前、きょう委員会だっての忘れてるだろう!?」



廊下側の窓から、高津くんクラスメートの男の子がこっちを向いて叫んだ。



「ヤバッ!!忘れてた!!」



慌てる高津くん。


「ごめん!!終わるまで待っててくれる!?」


両手を合わせて頼む高津くんに「うん。じゃあ、図書室で待ってるね」と言うと


「ありがとう!!サッサと終わらせてくる!!」


そう言い残して高津くんは呼びにきたクラスメートと自分達の教室に戻っていった。




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