本当はずっとキミだけを…。
40分後。


「もう、諦めて帰ったかなぁ」



沙羅にそう聞きながら本から顔を覗かせて辺りをキョロキョロしながら見渡してみた。



「どう?」



あたしの言葉に大丈夫みたいと言った沙羅が突然

「うわっ!!」と素っ頓狂な声を上げ、その声が図書室に響き渡った。



瞬間───図書室にいた生徒達の冷たい視線の先に


「あっ!!」


いつの間にか、こっちを見ていた高津くんに見つかってしまった…。




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