本当はずっとキミだけを…。
「いないよ。彼女」
「え?けど・・・・!?あの部屋で抱き合ってたの、あたし・・・」
困惑する頭のまま、大輔くんの部屋を指差して言った。
「確かに、あそこは俺の部屋だし女とも一緒に住んでる」
でしょう!?と言うと大輔くんは少しだけ苦笑いして「あれは俺の姉だよ」と言った。
「え?姉って・・・」
ちょっと待って。確か、大輔くんは一人っ子で兄弟はいないはず・・・。
余計に頭がとっ散らかって何がなんだか分からないあたしに、大輔くんは分かりやすく教えてくれた。
大輔くんの話はこうだった・・・・。
大輔くんが引越した2年後、喧嘩が絶えなくなっていった両親が離婚してお母さんと暮らすようになった大輔くんだったけど、その3年後お母さんが再婚して新しいお父さんとお姉さんができて一緒に暮らしていたと
けど今年の夏、両親が事故で亡くなって1人暮らしをするつもりでいた大輔くんを心配してお姉さんが一緒に住むことになったと・・・・。