本当はずっとキミだけを…。
「あの時、俺・・・スゲェーショックだった。梨華に好きな男が出来たんじゃないかってさ」
まるで小さな子供みたいに罰が悪そうな顔をしながら
「だから、梨華を振り向かせたくてワザと声かけてくる女の子と仲よさそうに話したんだ」
言い終えた大輔くんの顔は、聞いていたあたし以上に真っ赤だった。
「ごめん・・・。小さいよな?俺・・・」
髪をボサボサになるぐらい掻く仕草が可愛くて笑うと
「ヒデェーそんな笑わなくてもいいだろう」
今度は大輔くんがフグみたいな顔で怒った。
「ごめん。機嫌直して。ね?」
俯いている大輔くんの顔を覗き込むと
「キャ!!」
あたしの腕を掴んでグイっと引っ張ると頬に優しいキスをした。
「なっ!?」
顔を真っ赤にして戸惑っていると
「笑ったお仕置きだ」とまたさっきよりも真っ赤になった顔で言った。
こんなお仕置きがあるのなら、もっと笑ってあげようと思ったのは大輔くんに秘密だよ。