本当はずっとキミだけを…。
第1章
記憶の中の少年
チューリップの花びらが風に舞うチューリップ畑で
「梨華ぁー!だいすき」
「あたしも、だいちゃんのこと、だぁーいすき!!」
「僕と結婚して」
「うん。約束だよ」
ーーー「絶対に…約束だよ…だいちゃん…」
そう呟いて、目が覚めた。
また、あの夢を見たみたいだ。
この10年間。
ずっと同じ夢を見てきた。
遠い記憶の中の出来事。
あの日のあなたの笑顔
今もハッキリと覚えてる。
あの、太陽みたいに眩しく笑う、あなたの笑顔を。