本当はずっとキミだけを…。
「じゃあ、また明日な!!」
結局、家の前まで送ってくれた高津くん。
爽やかな笑顔で右手を大きくブンブン振って去っていった。
その背中を、雲の隙間からこぼれた日差しが照らして眩しく見えた。
その姿を、不思議な気持ちのままボーと見ていたら
「梨華ぁー、どうしたの?」
声をかけられて「えっ?」と振り返ったら買い物袋も持ったお母さんが「なに、さっきの男の子、梨華の彼氏?」興味津々な表情で聞いてきた。